テクノフレックス上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
テクノフレックスIPOが新規上場承認されました。市場は東証2部で主幹事は大和証券が引受けます。大和証券案件が多くなっていますが微妙なIPOも多いですね。
公開株式数2,350,000株でそのうち売出株が2,150,000株となっています。社長の親族とベンチャーキャピタルからの売出が多いようです!
想定発行価格は870円で上場規模は約23.5億円と結構大きめのサイズです。東証2部は値動きが殆どないため普段は出来高も少ないですからね。
ただテクノフレックスは配当利回り狙いで買いを入れる投資家も多そうです。12月10日上場で12月末が権利なのでそこが一番の魅力かもしれません。前期が1株26円で今期が1株38円のようです。
業 種 | 金属製品 |
上場市場 | 東証2部 |
公開予定 | 12月10日 |
BB期間 | 11月25日~11月29日 |
企業ホームページ | https://www.technoflex.co.jp/ |
事業の内容 | 金属製管継手および周辺部材の製造・販売、ならびに配管工事と介護事業 |
【手取金の使途】
手取概算額164,000千円については、全額をベトナム子会社TF(VIETNAM) CO.,Ltd.への投融資に充当する予定であります。この具体的な内訳としては、管継手事業における生産能力増強に向けたベトナム工場増床のための設備投資資金として2020年12月期に全額を充当する予定であります。
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
テクノフレックス(3449)IPOの業績と事業内容
業績は単体だとあまり変化がないようです。利益にもやや波があるようです。同社グループの事業は、金属加工技術を活用し管継手(かんつぎて)と呼ばれる配管同士の接続部分を製造する管継手事業を中心としています。
またその管継手の活用や関連技術の応用分野において、管継手関連事業、金属塑性加工事業、介護事業の4つの事業を展開しています。介護事業だけかけ離れた事業のようです。
管継手とは鉄鋼や樹脂でできた配管等の接続部分を指すそうです。「管継手事業」ではホース状に製品自身を曲げて使用するフレキシブル継手及び提灯のように製品を伸縮させて使用する伸縮管継手の製造・販売を行っています。
フレキシブル継手及び伸縮管継手は継手自身が可動することから、配管等の屈曲運動や振動等を吸収することが可能であるため、インフラや産業配管に生じる様々な負荷から機器本体と配管を守るために使用される継手で、地震時等に大きく歪曲しても接続部分からの流体の漏洩等を防ぐことができます。
同社は配管工事で用いる多様な継手を製品ラインアップとして揃えており、ワンストップで顧客の要望に応えられる体制を構築しています。納入先は建築設備・製鉄設備・プラント設備・造船設備・電力設備・ガス設備・上水道設備等、多岐に渡っています。
「管継手関連事業」は、消防設備の設計・施工・管理、貯水機能付給水管装置の製造・販売及び水道管や電柱の切断装置の製造・販売を行っています。
消防設備の設計・施工・管理では消防設備の「設計・施工・管理」にあわせて、衛生設備・消防設備業者が使用する配管の加工も行っています。配管の加工と設備の工事をセットで請け負うことができることが管継手関連事業の特徴です。
「属塑性加工事業」は機械的力により金属を変形させ、力を取り除いた後も変形が残る性質を利用して、金属を所定の形状、寸法の製品に成形する手段を言います。
この金属塑性加工技術は、建設機械、工作機械、精密機械、医療器械、自動車といった様々な産業分野における部品製造で活用されています。
主な製品は大手完成車メーカーの1次部品メーカー向け部品で金属管を曲げたり、広げたり、絞ったり、薄くしたり、厚くすることにより、軽量化や材料費の低減及び強度増加等を進めたことで駆動系、操舵系、排気系自動車部品及びオートバイ用エキマニジョイントに採用されるなど、金属塑性技術が評価されています。
「介護事業」では要介護者向けに福祉用具のレンタル・販売、介護用住宅改修、介護用マットレスの洗浄等を中心に事業を展開しています。
エンドユーザーは個人であり、主な販売先も個人です。一部介護福祉施設向けの販売も行っています。
高齢化が一層進む我が国において拡大が予測される介護業界では、政府の「施設介護から在宅介護へ」という転換姿勢や地域密着型の展開が不可欠と考え店舗展開も強化しているそうです。
テクノフレックス(3449)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 870円 |
仮条件 | 870円~900円 |
公開価格 | 12月02日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約20.4億円です。オーバーアロットメントを含めると約23.5億円になります。東証2部への上場だと少し規模が大きいサイズになります。
大和証券主幹事なのでしばらく前に上場した恵和(4251)が参考になりそうです。公開価格770円に対して初値は1,026円でした。恵和よりも上場規模が大きくなっている事には注意しておきたいですね。
テクノフレックス(3449)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 200,000株 |
売出株数 | 2,150,000株 |
公開株式数 | 2,350,000株 |
OA売出 | 350,000株 |
引受幹事 | 大和証券(主幹事) 野村証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 みずほ証券 SMBC日興証券 |
委託見込 | auカブコム証券 DMM.com証券(PR) SBIネオトレード証券 |
当選狙いなら大和証券からの申込を最優先しておきましょう!かなりの確率で当選できそうです。しかし売出株が多いためIPOの人気は低そうです。3桁の株価であることは手掛けやすいためプラス材料です。その他の魅力は想定ベースの配当利回りが4.4%位あることです。
auカブコム証券からの申し込みは当選狙いで行っておきたいと思います。日経平均が高値にあるため配当利回り4.4%は魅力です。公開価格割れだと長期保有でよさそうです。
DMM.com証券(PR)も委託幹事が増えてきたので株数が多いテクノフレックスも参加できるかもしれません!株数が多い銘柄が続くので配分期待はありそうです。資金不要でIPOに参加できるため嬉しいサービスです。
同じように資金不要でIPO抽選に参加できるSBIネオトレード証券も取扱い期待が期待できそうです。IPOに当選してから資金を入れればいいので楽ですよね。
テクノフレックスの会社設立は2001年10月24日、本社住所は東京都台東区蔵前一丁目5番1号、社長は前島岳氏(52歳)です。
従業員は269人(臨時雇用84人)、平均年齢43.3歳、平均勤続年数11.8年、平均年間給与約523万円です。連結従業員数は872人と多く臨時雇用が151人となっています。
テクノフレックス(3449)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
株式会社ティーエムアセット | 10,726,200株 | 59.02% |
前島 崇志 | 1,596,600株 | 8.79% |
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 | 700,000株 | 3.85% |
東京中小企業投資育成株式会社 | 600,000株 | 3.30% |
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 | 400,000株 | 2.20% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である前島崇志及び株式会社ティーエムアセット、並びに当社の株主である前島岳、前島諒三、株式会社オータケ、岡部バルブ工業株式会社、株式会社星輝産業、川上展生及び他13名は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目(2020年6月6日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。
また、売出人であるみずほ成長支援投資事業有限責任組合、(中略) 他78名は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後90日目(2020年3月8日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること及び売却価格が本募集等における発行価格又は売出価格の1.5倍以上であって、株式会社東京証券取引所取引での売却等を除く。)を行わない旨を合意しております。(後略)
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
大和証券(主幹事) | 1,927,000株 | 82% |
野村證券 | 282,000株 | 12% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 47,000株 | 2% |
みずほ証券 | 47,000株 | 2% |
SMBC日興証券 | 47,000株 | 2% |
auカブコム証券 | 委託見込 | -% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 900円~1,100円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 900円~1,100円継続
※仮条件発表後
テクノフレックス初値予想と市場コンセサンス
900円~1,000円
仮条件上限が900円となり想定発行価格から30円引き上げられました。VC保有も多く懸念材料がありますが配当利回りが高いため買い需要が発生するようです。バリュー株として意識されているという情報があります。
2019年12月の業績は減収増益を見込んでいるそうです。売上が192.16億円になり経常利益が24.44億円を見込みます。四半期利益は16.88億円となり前期比較で26.6%増益予想となっています。
EPS94.02なのでPERは9.57倍、BPS1,005.10なのでPBR0.89倍です。配当金が38円出る見込みなので4.22%の配当利回りになります。日経平均が高値にあるため配当利回りが高いため買われるようです!しかも上場から権利日まで16日しかないため投資家にとっては嬉しい状況です。
あまり初値期待はない状況だと思いますけれど公開価格割れはなさそうです。全力参加は少し怖いので7割程度の力で申し込みを行ってみたいと思います!類似企業はMIEコーポレーション(3442)や前澤化成工業(7925)などがあるようです。
テクノフレックス(3449)IPOの評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
2019年7月20日~2027年5月19日 | 213,600株 発行価格620円 |
2019年12月17日~2027年10月16日 | 17,500株 発行価格620円 |
売出人のロックアップが180日間(2020年6月06日)、90日間(2020年3月08日)の2とおりがあり、90日分にはロックアップ解除倍率1.5倍設定が行われます。新株予約権者に対しても180日間、90日間があり90日分に解除倍率1.5倍設定が付いています。
ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。213,600株は行使期間に入りますがロックアップ対象になっています。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の21,360,000株から算出すると想定価格ベースで約185.8億円になります。
事業そのものはインフラなどにも関係があるため魅力です。配当利回りも高く悪くないと思います。ただ上場内容を確認してみるとか上場規模が大きく既存株主もベンチャーキャピタルが多いため売り圧力が高いと感じます。初値は低くその後見直し買いされるパターンかもしれません。
初値が高ければ公開価格まで下げてくる恵和(4251)やワシントンホテル(4691)の値動きに似るかもしれません。個人だけ買い上げるには少し厳しそうなIPOとなっています。上場日程もSOSiLA物流リートと被っているためデメリット材料だと思います。
名南M&A(7076)IPO主幹事取扱い決定しました⇒ 東海東京証券公式
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