ニッソウ上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
ニッソウ(1444)IPOが新規上場承認されました。市場は名古屋証券取引所セントレックスで主幹事は岡三証券が引受けます。
上場規模は約3.2億円と地方上場だと通常サイズでしょう。公開株式数75,000株、オーバーアロットメント11,200株になり株数が少く、想定発行価格3,750円と株価設定が高いIPOです。
事業が不動産物件のリフォームを行っているため新奇性などは全く感じらません。株数が少ないことに魅力があるIPOです。
東京都や神奈川県、埼玉県を中心に事業展開を行っているそうです。でも名証セントレックスに上場し岡三証券が主幹事を務めるようですね。
業 種 | 建設業 |
上場市場 | 名古屋証券取引所セントレックス |
上場予定 | 3月30日 |
BB期間 | 3月12日~3月18日 |
企業ホームページ | https://reform-nisso.co.jp/ |
事業の内容 | 不動産物件のリフォーム工事 |
【手取金の使途】
手取概算額201,000千円及び「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限38,640千円と合わせた手取概算額合計上239,640千円について、以下のとおり充当する予定であります。
①人材確保に伴う人件費及び採用に係る諸費用等に131,124千円充当する予定であります。
②当社の知名度を向上させ、新規顧客の開拓を容易にするための広告宣伝費用等に35,932千円充当する予定であります。
③業務の効率化のため、販売管理に関するシステム構築費に20,000千円充当する予定であります。
④業務エリア拡大のための費用及び運転資金として52,584千円充当する予定であります。なお、上記資金については、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
ニッソウ(1444)IPOの業績と事業内容
業績は売上・利益共に好調です。不動産売買などが活況だったため実績が出ているようです。創業以来1,700社以上の不動産会社と取引実績があり、年間10,000件以上の工事実績があるそうです。不動産会社から継続的に依頼が入るようです。
ニッソウは首都圏を中心に「原状回復工事や住まいの不具合」に対応する修繕工事といった、リフォーム工事の施工管理業を行っています。顧客は主に中小規模の不動産会社であり、個人ではなく法人に特化しています。
個人からの受注は継続性を見込むことは難しいですが、賃貸物件等を扱う不動産会社はリフォーム工事の需要が多いため、それら不動産会社からの信頼を得ることで安定的・継続的受注が可能であると考えています。
同社は他社が敬遠しがちである小さな工事を親切丁寧に対応することにより、顧客である不動産会社との信頼関係を構築しています。
また人口が密集している、そして人の移動が多い東京圏を中心として事業展開をすることで景気の影響を受けにくく安定した原状回復工事の受注につながっています。
経年劣化した建物や部屋を新築に近い状態に戻す原状回復工事を主力としており、主に賃貸物件での入居者入替時に古くなった内外装の補修及び水回りの改修といった工事を行っています。
その他に、次の入居者を募集するためのハウスクリーニングや入居中における蛇口からの水漏れやエアコンの故障等、日常発生する不具合を修繕する入居中メンテナンス等のリフォーム工事も行っています。
また比較的大規模な工事を行うことで、機能を新築状態よりも向上させ、価値を高めるリノベーション工事も行っています。
原状回復工事がマイナスのものをゼロに近い状態に戻す工事に対し、リノベーション工事はプラスαで新たな機能や価値を付加させる工事です。
よりデザイン性の高いものに改良することや、住環境を現代的なスタイルに合わせて間取りや内外装等を変更する工事も含まれています。また全ての内装を解体して新規に作り直すスケルトンリフォームも行っているそうです。
同社は首都圏を中心に約500社の各工事分野の専門施工会社との外注施工体制を有し、施工方法の判断及び施工管理を行っています。
工事は施工会社に外注しており多くの専門施工会社との外注施工体制を有しているため、各専門施工会社の繁閑を踏まえた発注を行うことができます。
このことから工期の遅延を防ぎ、工期の短縮へと繋がっています。同社では競合企業である地場のリフォーム会社に比べ安定した工事の供給が可能であり、材料の大量発注等によるコスト削減が可能である等の優位性を持っていると考えているそうです。
ニッソウ(1444)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 3,750円 |
仮条件 | 3,400円~3,750円 |
公開価格 | 3月19日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約2.8億円です。オーバーアロットメントを含めると約3.2億円になります。セントレックス上場を考えてこの規模であれば吸収できそうです。
配当がないため値動きを狙った取引になりそうですね。値動きを狙うにもどこにでもありそうな事業のため活況になるとは言い難いです。岡三証券主幹事はあ公開価格割れしにくいため期待しましょう。
ニッソウ(1444)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 60,000株 |
売出株数 | 15,000株 |
公開株式数 | 75,000株 |
OA売出 | 11,200株 |
引受幹事 | 岡三証券(主幹事) SBI証券 むさし証券 藍澤証券 エイチ・エス証券 エース証券 水戸証券 |
委託見込 | 岡三オンライン |
地合いが悪化しているため流動性の低い地方上場に資金が集まるのか微妙になってきました。株数が少ないため買いが少し入るだけで公開価格を超えそうですが、株単価が高いため考えて参加したほうが良いでしょう。
ただし、思ったほど当選しないと思うので積極的に申し込んでも配分は難しいと思います。そのくらいの上場規模ですね。仮条件発表後にBBスタンスを決めるのも良いと思います。
岡三オンライン証券からの委託販売で岡三オンラインが取扱いを発表しています。前受け金不要でIPO抽選に参加できるため今回も申し込みを行ってみたいと思います。当選者も出始めているので主幹事経由の配分に期待ですね。今回は参加者が少ないでしょう!
むさし証券も幹事入りしているため申し込みを予定しています。こちらも前受け金不要でIPO抽選に参加できます。株単価も高いため入金して申し込むまでもないかな?と考えています。藍澤証券も前受け金不要に変更されているようです!
ニッソウの会社設立は1988年9月01日、本社住所東京都世田谷区経堂一丁目8番17号、社長は前田浩氏(58歳)です。※2020年2月28日時点
従業員数45人で平均年齢40.9歳、平均勤続年数5.0年、平均年間給与約590万円です。
ニッソウ(1444)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
前田 浩 | 345,800株 | 86.45% |
前田 供子 | 54,000株 | 13.50% |
丸美 | 200株 | 0.05% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、当社株主かつ売出人である前田供子、当社株主かつ貸株人である前田浩、当社株主である株式会社丸美は、主幹事会社に対し、当社普通株式に係るTOKYO PRO Marketからの上場廃止予定日の翌日である2020年3月30日に始まり、セントレックス上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2020年9月25日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く)等は行わない旨合意しております。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
岡三証券(主幹事) | 67,700株 | 90.27% |
SBI証券 | 2,200株 | 2.93% |
むさし証券 | 1,500株 | 2.00% |
藍澤證券 | 1,500株 | 2.00% |
エイチ・エス証券 | 700株 | 0.93% |
エース証券 | 700株 | 0.93% |
水戸証券 | 700株 | 0.93% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 3,700円~4,000円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 3,700円~4,000円
※仮条件発表後
ニッソウ初値予想と市場コンセサンス
3,700円~4,000円
修正値4,000円~4,500円
再修正3,400円~3,750円
仮条件上限が想定発行価格となっています。吸収金額3.2億円に変化はありません。業績も好調のため公開価格前後の初値を付けてくる可能性が高いと思います。地合いが悪化したせいで利益はあまり見込めないでしょう。
セントレックス上場だと3億円でも少し上場規模が大きいかもしれません。配当もないため買われる理由があまりないと思います。初値段階で参戦してくる投資家が少ないと公開価格割れもあり得るかもしれません!
2020年7月期の単独業績予想は売上26.1億円で経常利益1.9億円となっています。前期との比較では売上18.1%増、経常利益20.5%増になります。
EPSが315.95になるためPERは11.87倍、BPS1,919.22になるためPBRは1.95倍になります。
ニッソウ(1444)IPOの評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
ストックオプションなし | -株 発行価格-円 |
ロックアップは180日間(2020年9月25日)、ロックアップ解除倍率の設定はありません。またストックオプションもありません。これまでTOKYO PRO Marketに上場していた企業になります。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の460,000株から算出すると想定価格ベースで約17.3億円になります。
難しいIPOが登場しています。他の銘柄が公開価格割れをするようなら地方上場には手を出さないほうが良いかもしれません。私は少しだけ参加してみるつもりです。
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