ローランド(7944)上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
ローランド(7944)IPOが新規上場承認されました。詳しく情報を調べたので参考になればと思います。上場市場は東証1部又は2部となっており、主幹事はSMBC日興とUBS証券が引受けます。
上場規模は約400.8億円で公開株数は11,710,000株、オーバーアロットメント585,500株です。想定発行価格は3,260円になっています。このIPOは初値利益が狙いにくいためスルーしてもよさそうです。
業 種 | その他製品 |
上場市場 | 東証1部又は東証2部 |
上場予定 | 12月16日 |
BB期間 | 12月01日~12月07日 |
企業ホームページ | https://www.roland.com/jp/ |
事業の内容 | 電子楽器、電子機器およびそのソフトウェアの製造販売ならびに輸出入 |
【手取金の使途】
当社は米国ワシントン州を拠点とし、主として日本の上場株式への投資を目的とするTaiyo Pacific Partners L.P.(タイヨウ・パシフィック・パートナーズ)が投資助言を行うファンドから投資を受けており、本書提出日現在において、係るファンドが当社の筆頭株主となっています。また、当社の社外取締役の2名は、タイヨウ・パシフィック・パートナーズから派遣されています。
タイヨウ・パシフィック・パートナーズは、当社株式の上場時において、保有する当社株式の一部を売却する予定ですが、当社株式の上場後においても当社株式を相当数保有する予定です。
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
ローランド(7944)IPOの業績と事業内容
業績は横ばい推移のようです。そしてコロナ化で巣ごもり需要が期待できそうです。
同社グループは、同社と子会社29社及び関連会社1社で構成されており、電子楽器の開発、製造、販売を主たる事業とする、グローバルに幅広い製品群を提供する電子楽器専業メーカーです。
1972年の設立以来、エレクトロニクスの技術進歩にあわせ絶え間なく研究開発を行い、世界に先駆けた多くの技術や製品を生み出し、楽器市場へ新たな価値を提案することで、電子楽器の分野で世界的なブランドを確立しています。
現在では、電子ピアノ、電子ドラム、シンセサイザー、ギター関連機器等、様々な製品ラインを総合的にバランスよく展開しており、また「音」と「映像」の融合にもいち早く取り組み、映像関連機器の開発から販売までを事業として確立しています。
海外展開については、創業当初の1970年代後半から販売会社の設立を積極的に行い、世界中のあらゆる地域において製品展開しており、グループ収益の85%は日本国外から得ています。
特に、近年では、成長著しい新興国市場に対して、現地の音楽文化や需要に即した製品投入を行っていくことで、販売拡大に注力しています。
製造については、海外生産を基本として、製品特性に応じて自社工場と外部委託から最適な拠点を選択することで、柔軟な体制を築いています。
Music Trades誌によると、各地域における楽器市場の規模は以下の通りであり、北米が最大の市場となっています。
また、各地域の年平均市場成長率を見ると、日本は低迷している一方、中国をはじめとする海外市場においては伸びが見られ、楽器市場の成長は海外が牽引しているものと考えられます。
同社グループは、創業当初より海外市場にフォーカスしており、高い海外販売比率を支えるグローバル・ネットワークを構築してきました。
ローランド(7944)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 3,260円 ※2,810円~3,710円の平均価格 |
仮条件 | 2,810円~3,710円 |
公開価格 | 12月08日 |
想定発行価格から試算される市場からの吸収金額は約381.7億円です。オーバーアロットメントを含めると約400.8億円になります。
個人投資家が参戦するにはリスクが高いと思います。そもそも再上場案件になるため人気が見込めないでしょう。そしてお決まりのファンド売出し案件です。
ローランド(7944)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 0株 |
売出株数 | 11,710,000株 国内売出株5,562,300株 海外売出株6,147,700株 |
公開株式数 | 11,710,000株 |
OA売出 | 585,500株 |
引受幹事 | SMBC日興(共同主幹事) UBS証券(共同主幹事) 野村證券 松井証券 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
委託見込 | DMM.com証券(PR) SBIネオトレード証券 |
当選を狙うのであればSMBC日興証券からの申込みは行っておきましょう。ただしキャンセルすると1ヶ月間IPO抽選に参加できないため、この時期にキャンセルすると痛手となります。
よく考えて申込を行っておきましょう。スルーでもよいと思います。
また、松井証券の証券口座は開設しておいたほうが良いためまだ口座開設していない方にお勧めです。資金不要でIPO抽選に参加出来ますからね。
今回抽選に申込んで当選後にキャンセルしてもペナルティーはありません。ネット証券だからできることだと思います。この辺りは自己責任でお願いします。
口座開設後に1円も入金しなくてもよいのはありがたいです。
ローランドの会社設立は1972年4月18日、本社住所は静岡県浜松市北区細江町中川2036番地の1、社長は三木純一氏(65歳)です。※2020年11月14日時点
従業員数は862人(臨時雇用者0人)、平均年齢44歳11ヶ月、平均勤続年数8年11ヶ月、平均年間給与約691万円です。連結従業員数は2,450人で臨時雇用者256人と多いようです。
ローランド(7944)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
Taiyo Jupiter Holdings, L.P. | 25,949,430株 | 90.98% |
三木 純一 | 582,300株 | 2.04% |
株式会社日本カストディ銀行 | 491,010株 | 1.72% |
ローランド社員持株会 | 347,520株 | 1.21% |
柳瀬 和也 | 255,130株 | 0.89% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
グローバル・オファリングに関連して、売出人及び貸株人であるTaiyo Jupiter Holdings, L.P.、当社株主である三木純一、柳瀬和也、池上嘉宏、田村尚之並びに当社新株予約権者である、ゴードン・レイゾン、ジェイ・ワナメイカー、加納好道、杉浦俊介、水本浩一、鈴木康伸、 ~中略~ に対し、元引受契約締結日から上場日後360日目の2021年12月10日までの期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式等の売却等を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。
また、グローバル・オファリングに関連して、当社株主である株式会社日本カストディ銀行、ローランド社員持株会及び富田高宏は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2021年6月13日までの期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
SMBC日興証券(共同主幹事) | 3,114,900株 | 56.00% |
UBS証券(共同主幹事) | 556,300株 | 10.00% |
野村證券 | 1,279,300株 | 23.00% |
松井証券 | 278,100株 | 5.00% |
楽天証券 | 222,500株 | 4.00% |
SBI証券 | 55,600株 | 1.00% |
マネックス証券 | 55,600株 | 1.00% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 3,160円~3,360円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 2,700円~3,260円
※仮条件発表後
ローランド初値予想と市場コンセサンス
初値予想2,500円~3,000円
修正値±5%程度
ローランドのIPOは読めないためIPOには参加しません。SBI証券のIPOチャレンジポイント狙いで参加するだけになりそうです。当選したら多分キャンセルすると思います。
のれんがないとか有利子負債が少ないと言われていますが、そもそも人気が見込めない事業です。業績は良さそうですけど投資家に人気がない事業は需給が見込めません。機関投資家の支えがあるのかも不確実性が高いと思います。
仮条件範囲も値幅が大きくレンジが329.1億円~456.2億円となっています。難しいIPOなのでパスしたいと思います!
2020年12月の連結業績は売上652.5億円で経常利益59.1億円となっています。前期比較だと売上3.2%増、経常利益25.0%増になります。業績面の不安はなさそうです。
四半期利益は39.8億円で前期比51.3%増になります。そして配当が72円となっています!配当が維持されれば買う投資家もいると思いますが、利回りは下限の2,810円算出で約2.56%になります。それほど配当利回りが高くないんですよね。
なのでSBI証券以外では申込を行いません!
ローランド(7944)IPOの評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
2017年5月01日~2025年4月30日 | 793,000株 発行価格374円 |
2017年5月01日~2025年4月30日 | 195,000株 発行価格374円 |
2018年3月05日~2026年3月04日 | 187,200株 発行価格413円 |
ロックアップは360日間(2021年12月10日)と180日間(2021年6月13日)で、ロックアップ解除倍率の設定はありません。
ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。1,175,200株全てが行使期限に入っています。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の27,343,830株から算出すると想定価格ベースで約891.4億円になります。
直近上場でファンド売出しのIPOを行った企業は全て公開価格割れになっています。ローランドも公開価格割れになる可能性が高いため積極的に申込む投資家は少ないでしょう。
私もそのつもりでいます。配当が72円なので配当利回り次第でしょうね。
IPOで前受金が必要ない企業⇒ SBIネオトレード証券
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