タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPO新規上場 | 初値予想と幹事情報
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPOが新規上場承認されました。リートIPOはここ最近パフォーマンスが悪いため乗り気にならない投資家は多いと思います。ざっと見た感じでは少しネガティブイメージがあります。100億円規模の上場であればよいですが、知名度などから判断し荷もたれ感があるように思います。
上場日は7月27日となっているため、プロレド・パートナーズ(7034)と重なっています。投資をする層が全く違いますが、個人投資家で短期投資を好む方は全スルーかもしれませんね。初値利益が見込めなければ大量に買い込む方も限定的でしょう。利回りがそれほど良いわけでもありませんからね。
上場市場 | 東証 |
公開予定 | 7月27日 |
BB期間 | 7月11日~7月18日 |
企業ホームページ | http://www.leben.co.jp/ |
資産運用会社 | タカラPAG不動産投資顧問 |
会計監査人 | PWCあらた有限責任監査法人 |
【手取金の使途】
国内一般募集における手取金(25,375,000,000円)については、海外募集における手取金(9,025,000,000円)と併せて、後記「第二部 ファンド情報 第1 ファンドの状況 2 投資方針 (2) 投資対象」に記載の本投資法人による新たな特定資産(投信法第2条第1項における意味を有します。以下同じです。なお、当該特定資産を本書において総称して「取得予定資産」といいます。)の取得資金の一部に充当します。
目次まとめ
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPOの業績と事業内容
タカラレーベン自体がマンション分譲などを手掛けている企業なので知名度としてはあります。タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)の運用も行っているため多方面で収益を上げているわけですが、ここにきて不動産投資法人を上場させます。しかもスポンサーが複数あり複雑化しているように思います。
スポンサーはタカラレーベンとPAG、共立メンテ、ヤマダ電機となっています。タカラレーベングループは、分譲マンションを中心とした豊富な開発実績に裏付けられる高い開発力を有しており、継続的・安定的な物件の供給を実現している企業です。日本全国に物件を保有している企業になります。
PAGは、1997年から2017年における日本国内での不動産及び不動産関連資産に対する累積投資金額が約1.7兆円に及ぶそうです。また、2017年における不動産取得実績についても、約1,186億円と高い水準となっている企業です。
共立メンテとヤマダ電機は上場企業なので説明もいらないと思いますが、共立メンテ(9616)は寮やホテル事業を得意とする企業です。ヤマダ電機(9831)は最大手と言われる家電量販店です。
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPO仮条件から公開価格の日程
想定価格 | 100,000円 |
仮条件 | 96,000円~100,000円 |
公開価格 | 7月19日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約344億円です。
オーバーアロットメントを含めると約361億円になります。内容をざっくり見てみましたが、初値利益を得るには難しそうな感じがしています。
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 国内募集253,750口 海外募集90,250口 |
売出株数 | 0口 |
公開株式数 | 344,000口 |
OA売出 | 17,000口 |
引受幹事 | SMBC日興証券(主幹事) みずほ証券 野村證券 |
当選を狙うならSMBC日興証券からの申込みでしょう。リートの上場規模的にはそれほど大きくありませんが、人気化するとは思っていないのでみずほ証券からのネット申込でも期待ができそうです。野村證券はリートIPOの申込みは確かできなかったと思います。
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPOの初値予想
タカラレーベン不動産投資法人の平均鑑定NOI利回りは5.2%になり、平均稼働率は96.8%です。それほど魅力があるようには思えませんが、維持できるのであれば投資対象として考えても良いのかもしれません。
【ジャパンリート情報】
タカラレーベン不動産投資法人が、7月27日、東証に上場する(証券コード3492)。 スポンサーは、マンションデベロッパーであり、また上場インフラファンドを運用するタカラレーベン、外資系投資会社であるPAGグループを中心に、共立メンテナンスとヤマダ電機が参画する。 投資法人は、東京・名古屋・大阪・福岡の四大経済圏のオフィス及び住居を中心にホテルや商業施設等を投資対象とした総合型REIT。タカラレーベンの開発力、PAGグループの不動産運用力、共立メンテナンスのホテル運用力、ヤマダ電機のネットワーク等、スポンサー各社の強みを活用していく。
上場時のポートフォリオは、オフィスビル17物件、住居6物件、ホテル2物件、商業施設2物件の計27物件、資産規模(取得額合計)は643.7億円、平均鑑定NOI利回りは5.2%。オフィスが81%を占める。 上場時に投資口344,000口(海外募集含む)を発行、オーバーアロットメントによる売出17,000口を行い、調達額は約344億円を見込む。IPOブックビルディングは7月11日~7月18日。
タカラレーベン不動産投資法人(3492)IPOを個人的に分析してみました
タカラレーベン不動産投資法人には優待設定がすでに行われているようです。上場後からになりますが、優待があります。投資法人自体は2017年9月11日設立されています。
項目 | 内容 |
対象投資主 | 基準日時点において本投資法人の投資口を10口以上保有する投資主 |
基準日 | 各決算期末日(初回基準日 2018年8月末日) |
優待内容 | ヤマダ電機の「お買い物優待券」合計2,500円相当(500円相当×5枚)を送付 |
対象店舗 | 全国のヤマダ電機グループの対象店舗 |
利用可能期間 | ①基準日2月末日の投資主:当年7月1日から当年12月末日まで ②基準日8月末日の投資主:翌年1月1日から翌年6月末日まで |
発送時期 | ①基準日2月末日の投資主:当年5月中旬 ②基準日8月末日の投資主:当年11月中旬 |
優待は10口を8月末権利で確定させないといけませんが、優待による買い支えはそれほどないと思います。あまり人気がないので優待を設定しておけば?的な感じに思いますが、大江戸温泉リート投資法人(3472)みたいな感じになりそうですね。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の345,500口から算出すると想定価格ベースで約345.5億円になります。公開株数と500口違うだけです。
タカラレーベン不動産投資法人のIPOはパスしてもいいと思います。リート指数は上昇傾向にありますが、どうせなら格付けが付いているリートをお勧めします。分配金は目論見ではわからないので証券会社などのデータベースで見る必要がありますが、5%~6%でしょう。参考値はNOI利回りになると思います。
今年上場をしたザイマックスリートが目論見で6%と高かったにも関わらず公開価格割れでしたから、同社にもあてはまるかもしれません。LTVが原則60%となっているのは普通だと思います。想定発行価格10万円から仮条件が引き下げられれば、買い向かう方は出てきそうです。
タカラレーベン不動産投資法人の主幹事引受け企業⇒ SMBC日興証券
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