ユーピーアール(upr)上場とIPO初値予想【東証2部でも利益狙える】
ユーピーアール(7065)IPOが新規上場承認されました。市場は東証2部で主幹事は野村證券、公開株式数460,400株でオーバーアロットメント69,000株になります。上場による吸収額は約16.6億円になり、東証2部としては通常サイズもしくは少し規模が大きいようです。
メディアで同社の商品紹介や国際物流総合展などにも出展していることから物流業界において知名度がありそうです。物流事業の他にもカーシェアリングやアシストスーツなどのレンタルや販売も行っています。また、IoTソリューションを取り入れたサービスも行っています。
業 種 | サービス業 |
上場市場 | 東証2部 |
公開予定 | 6月12日 |
BB期間 | 5月27日~5月31日 |
企業ホームページ | https://www.upr-net.co.jp/ |
事業の内容 | パレット等の物流機器のレンタル及び販売等 |
【手取金の使途】
手取概算額1,104,776千円については、当社の事業拡大を見据えた設備資金に充当する予定であります。具体的には、レンタル資産(パレット等物流機器等)の取得のための資金として1,104,776千円(令和元年8月期220,000千円、令和2年8月期884,776千円)を充当する予定であります。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。
目次まとめ
ユーピーアール(7065)IPOの業績と事業内容
売上や利益の心配なさそうです。売上は前期連結で103.7億円と事業規模も大きく同業種におけるシェア率も高いようです。事業領域は国内にとどまらず、海外にも進出しています。
グループ企業は同社と結子会社6社の合計7社により構成され、パレット等物流機器のレンタルや販売を主たる業務としています。事業領域を大きく分けると物流事業とコネクティッド事業にわかれます。
物流事業はパレットなど物流機器のレンタル及び販売、アクティブタグを搭載しクラウド上でパレットの管理を可能とするスマートパレットのレンタル、現場でのあらゆる作業に従事する作業者の腰・身体的負担を軽減するアシストスーツのレンタル及び販売を行っています。※レンタル事業部、販売事業部、スマートパレット事業部、アシストスーツ事業部、海外事業部で構成されます。
同社は木製パレットの製造や販売、レンタルからスタートしましたが、時代の流れにより変化する顧客ニーズに迅速に対応し、プラスチック製パレット、ネスティングラックやカゴ車等の金属製品など様々な場面で利用される物流機器を扱い、レンタル及び販売することで発展してきました。
その過程で営業所やデポを全国に展開し、現在は国内12の営業所と174のデポ(営業拠点)で運営しています。またレンタル用物流機器の保有枚数は約400万枚に達しています。
従来は荷物保管用のレンタルパレットの割合が高くなっていましたが、人手不足による物流の効率化が注目される中、パレットプールシステムを利用した荷物輸送用レンタルパレットの提案などにより、安定したレンタル収入を確保するよう努めるようです。
海外展開ではシンガポール、タイ、マレーシア、ベトナムに拠点を設置し、日系企業への荷物保管用レンタルパレットの供給をメインとしています。今後は日本とアセアン地域及びアセアン地域内での荷物輸送用レンタルパレットの提案を進めていくそうです。
コネクティッド事業は、IoT事業部とビークルソリューション事業部で構成されています。位置情報端末とデータ閲覧のwebサイトをパッケージにした「なんつい」や「ワールドキーパー」を主力商品に据え、物流業界を中心に位置情報ソリューションを提供しています。
遠隔監視ソリューション「なんモニ」で培った経験と知見を活用し、物流業界向けの総合的なIoTソリューション(物流IoT)も展開しています。
ビークルソリューション事業部は、「カーシェアリングシステムのレンタル及び販売」「カーシェアリング自主運営」「カーシェアリング運営受託等のカーシェアリングサービス」を提供しています。自動車メーカーやカーシェアリング事業者等が進めるシェアリングビジネスのパートナーとして販路拡大を継続する意向があります。
ユーピーアール(7065)IPO仮条件から公開価格の日程
想定価格 | 3,130円 |
仮条件 | 3,130円~3,300円 |
公開価格 | 6月03日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約14.4億円です。オーバーアロットメントを含めると約16.6億円になります。何とも言えない微妙な吸収額ですがどちらかと言えば初値を超えて利益が出そうな気がします。
株価設定が高いことから公開価格割れになると損失額も大きくなる可能性があります。株主構成を確認すると代表取締役社長の一族である酒田家が多くの株を占め、ベンチャーキャピタルや機関など売り急ぐ株主は見受けられません。
ユーピーアール(7065)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 384,000株 |
売出株数 | 76,400株 |
公開株式数 | 460,400株 |
OA売出 | 69,000株 |
引受幹事 | 野村證券(主幹事) 東海東京証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 auカブコム証券 SMBC日興証券 SBI証券 ひろぎん証券 松井証券 |
当選を狙うなら野村證券からの申し込みは必須でしょう。ひろぎん証券以外の証券口座を持っている方が多いと思われるので、利益が見込めるようなら全力申し込みを考えましょう。予想としては3万円~5万円程度の利益が見込めそうですが地合いの悪化があると厳しいかもしれません。
ベンチャーキャピタル出資がないため、買いが入りにくい東証2部でも余程のことがない限り公開価格割れにはならないでしょう。個人投資家からの買い需要はそれなりに期待ができそうです。
会社設立は1979年3月02日、本社住所は山口県宇部市寿町三丁目5番26号、社長は酒田義矢氏(55歳)です。従業員数は164人、平均年齢37.1歳、平均勤続年数7.2年、平均年間給与約660万円です。連結従業員数は186人となっています。
ユーピーアール(7065)IPOの初値予想
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
酒田 義矢 | 824,000株 | 71.78% |
酒田 三男 | 160,000株 | 13.94% |
酒田 加代子 | 64,000株 | 5.57% |
酒田 健治 | 62,000株 | 5.40% |
ユーピーアール従業員持株会 | 24,000株 | 2.09% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である酒田義矢及び酒田健治、貸株人である酒田三男並びに当社株主である酒田加代子、中村康久、町田敏明、大矢隆司及び髙井健介は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の令和元年9月9日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等は除く。)は行わない旨合意しております。
また、当社の株主であるユーピーアール従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の令和元年12月8日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等を行わない旨合意しております。
ユーピーアールIPO幹事引受け株数決まる
幹事団 | 引受け株数 |
野村證券(主幹事) | 414,400株 |
東海東京証券 | 13,800株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 9,200株 |
SMBC日興証券 | 9,200株 |
SBI証券 | 4,600株 |
ひろぎん証券 | 4,600株 |
松井証券 | 4,600株 |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
ユーピーアールIPOの直感的初値予想
第一弾⇒ 3,100円~3,500円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 3,300円~3,600円
※仮条件発表後
ユーピーアールIPOの初値予想
3,000円~3,500円
3,300円~3,600円に上方修正!
仮条件がこの地合いで引き上げられてしまった。それだけ割安という解釈でよさそうですが、既に成熟した企業で減益というあたりはかなりのデメリット、さらに配当が25円になっていることから配当利回りは0.76%しかない。EPSは329.86なので丁度10倍になります。
類似企業が少ないとされている業種になり、類似企業を上げるなら日本パレットプール(4690)でPERを計算すると10.04倍になります。よってユーピーアールは既に割安とは言えない水準かもしれません。仮条件が引き上げられなかったら利益が見込めそうな感じだったため地合いの影響を受けた初値形成となりそうです。BB参加が難しい案件ですね!
ユーピーアール(7065)IPOを個人的に分析してみました
ストックオプション期間 | 株数残 |
ストックオプション設定なし | -株 発行価格-円 |
ロックアップは90日間(令和元年9月09日)と180日間(令和元年12月8日)の2種類があり、ロックアップ解除倍率の設定はありません。ストックオプションは存在せず公開株式以外の株流通は基本的になさそうです。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の1,532,000株から算出すると想定価格ベースで約48億円になります。
東証2部市場へ上場してくると言うことは近い将来東証1部市場を狙ってくる可能性があります。1部市場の時価総額基準問題も未定のままですが最低500億円の基準になれば厳しそうです。これまでは東証2部から1部への市場変更は40億円以上となっています。
ユーピーアールの決算が8月末であることから配当狙いの買いも期待ができそうです。配当については初値予想を追記した段階で書きたいと思います。創業40年を超えた企業のため安定した収益が期待できそうです。
パレットを用いた物流事業と考えると地味な事業ですが、IoTサービスやグローバル企業と言うことを考えると今後の成長が楽しみです。アシストスーツ販売やレンタルも個人投資家の購買意欲につながりそうです。カーシェアリングについてはあまり魅力がない気がしますが、営業所や営業拠点が全国にあることを考えると面白いかもしれません。
IPOとしては悪くないため基本的に積極的に参加してよいと思いますが株単価が高いことだけが少し気になります。
ユーピーアール(upr)IPO幹事取扱い決定⇒ 東海東京証券公式
タグ:IPO初値予想