Kids Smile Holdings(キッズスマイルホールディングス)上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
Kids Smile Holdings(キッズスマイルホールディングス)IPOが新規上場承認されました。市場はマザーズで主幹事はいちよし証券が引受けます。
上場規模は約20.8億円、公開株式数800,000株、オーバーアロットメント120,000株になります。上場規模が少し大きめとなっていますが初値利益は狙えると思います!
少子高齢化といわれているものの同時に待機児童問題なども発生しています。日本は難しい環境にありすぐに改善できない問題が山積みです。
同社事業は「子ども・子育て支援事業」に依存する経営になっていることが懸念されます。しかし厚生労働省によると2019年4月01日時点の「保育所等整備量・待機児童数の公表について」から、待機児童数は16,772人となっているようです。
待機児童数はいまだ高水準であり、国や自治体がその解消に向け積極的な取り組みは今後も継続していくと考えられます。
業 種 | サービス業 |
上場市場 | マザーズ |
公開予定 | 3月04日 |
BB期間 | 2月14日~2月20日 |
企業ホームページ | https://www.kidssmile-hd.co.jp/ |
事業の内容 | 東京都、神奈川県、愛知県における認可保育所及び認可外保育施設の運営、ならびに幼児教育に関する事業 |
【手取金の使途】
手取概算額925,640千円及び「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限248,604千円を合わせた手取概算額合計上限1,174,244千円については、全額を連結子会社である株式会社Kids Smile Projectへの投融資資金に充当する予定です。
株式会社Kids Smile Projectにおける資金の使途は、2021年4月に開設を予定している認可保育所10施設の設備投資資金として、2021年3月期中に全額充当する予定です。なお、2021年4月に開設を予定している認可保育所に関し、有価証券届出書提出時において開設場所や認可等が確定しているものはありませんが10施設程度の開設を見込んでおります。
また、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
Kids Smile Holdings(7084)IPOの業績と事業内容
キッズスマイルホールディングスは2018年4月02日の株式移転から株式会社Kids Smile Projectの完全親会社として設立されています。業績は拡大傾向にあり、売上・利益共に拡大傾向です。
同社グループは子会社の経営管理を主な事業として、認可保育所・プレスクール一体型保育所(認可外保育施設)の運営を行っています。連結子会社は株式会社Kids Smile Projectです。
同社グループは「教育を通じて社会に貢献する」を社是とし、「保育園に、教育を」という考えのもと、保育園運営や幼児教育プログラムの開発を行っています。創業以来、幼児期の成長に必要なアクティブ・ラーニングに積極的に取り組んでいます。
子どもたちが社会に出る20年後、AI時代・情報化時代はより進化することが予測されています。
今ない職業に就くだろう時代を生き抜くにあたり、子どもたちに必要な力は何か?どうしたらその力が身に付くのか?正解のない問いや自ら設定した課題に挑戦できる人材などを育てたい目標があるそうです。
同社グループ幼児教育における一貫したテーマは「非認知能力の育成」です。
目論見によると、ノーベル経済学賞受賞者であるシカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授は、自身の著作「幼児教育の経済学」において「乳幼児期に非認知能力を伸ばす教育を」と提唱しているそうです。
OECD(経済協力開発機構)のレポートにおいては、非認知能力を「フォーマル、インフォーマルな学習経験によって発達し、一生を通じて社会経済的成果に重要な影響を及ぼす個人の能力」と定義し、幼い時期の教育が人生に及ぼす影響とこの能力の重要性を提言しています。
OECDの「スターティング・ストロング」に関するレポートでは、アクティブ・ラーニングを軸とする教育アプローチ等を紹介しそれらを低年齢から始めることが必要だそうです。
認可保育所においては株式会社伸芽会と共同開発した6歳までに身に付けたい5つの力「見る力」「聞く力」「話す力」「考える力」「行う力」をバランス良く伸ばし、「自立」「自主性」「想像力」の心を育み、
他者への思いやり等集団生活をきちんと営むことができる子どもたちを育てるための非認知能力を育成する幼児教育プログラム「KID’S PREP. PROGRAM」を全園で提供しています。
一部の園ではモンテッソーリプログラムや専門講師を招いての体操プログラム等も取り入れています。
同社グループの事業は「幼児教育事業」のみの単一セグメントになり2020年1月26日現在、首都圏を中心に自治体から認可を受けた保育施設46施設、同社グループが独自に運営しているプレスクール一体型保育所4施設のほか、幼児教室1施設を運営しています。
Kids Smile Holdings(7084)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 2,260円 |
仮条件 | 2,160円~2,260円 |
公開価格 | 2月21日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約18.1億円です。オーバーアロットメントを含めると約20.8億円になります。20億円規模IPOの場合は業種や地合いが関係してくるので少し注意が必要だと思います。
上場承認時点の地合いであれば初値利益が十分狙えると考えています。コロナウイルスによる市場悪化懸念も考えられるためブックビルディング時点で再判断を行いたいと思います。基本的に初値1.3倍~1.5倍あたりが狙えると考えています!
Kids Smile Holdings(7084)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 450,000株 |
売出株数 | 350,000株 |
公開株式数 | 800,000株 |
OA売出 | 120,000株 |
引受幹事 | いちよし証券(主幹事) 野村證券 岩井コスモ証券 エース証券 極東証券 東洋証券 マネックス証券 SBI証券 岡三証券 東海東京証券 |
委託見込 | 岡三オンライン証券 DMM.com証券(PR) SBIネオトレード証券 |
コーユーレンティア(7081)に続いていちよし証券が主幹事を引受けます。いちよし証券が主幹事を引受けることは少ないですけれど口座は開設しておいたほうが無難かもしれません。岡三オンラインも委託幹事でIPO取り扱いがあると思います。こちらも前受け金不要です!
いちよし証券は前受け金不要でIPOに参加できる企業なので面倒でも口座を開設しておくと良いでしょう。せっかくのチャンスを活かせないと当選確率が下がります。
また岩井コスモ証券への配分が今回は多そうです。後期型抽選になるため資金的余裕があれば参加しておきましょう。
マネックス証券からの抽選申し込みは完全平等抽選なので申込を行っておきたいと思います。いちよし証券の次にIPO当選確率が高くなると思います。引受けた株数を全て抽選に回しているため対面口座の企業よりも当選しやすいです。
キッズスマイルホールディングスの会社設立は2018年4月02日、本社住所は東京都品川区西五反田一丁目3番8号、社長は中西正文氏(49歳)です。※2020年1月26日時点
同社は純粋持株会社になり従業員数2名、平均年齢45.0歳、平均勤続年数0.3年、平均年間給与不明です。給与は子会社から支払われているため同社給与としての特定が困難だそうです。
また同社子会社(兼務先)の勤続年数を含む平均勤続年数は2.1年になります。
Kids Smile Holdings(7084)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
株式会社エーエムカンパニー | 1,500,000株 | 52.71% |
中西 正文 | 1,200,000株 | 42.17% |
土居 亜由美 | 75,000株 | 2.64% |
田上 節朗 | 12,000株 | 0.42% |
小柴 裕美 | 7,500株 | 0.26% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ当社株主である中西正文、並びに当社株主である株式会社エーエムカンパニーは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2020年8月30日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く。)等は行わない旨合意しております。
また、当社の新株予約権保有者である土居亜由美、田上節朗及び井上雄介は、主幹事会社に対し、ロックアップ期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社株式の売却等は行わない旨合意しております。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
いちよし証券(主幹事) | 600,000株 | 75.00% |
野村證券 | 96,000株 | 12.00% |
岩井コスモ証券 | 16,000株 | 2.00% |
エース証券 | 16,000株 | 2.00% |
極東証券 | 16,000株 | 2.00% |
東洋証券 | 16,000株 | 2.00% |
マネックス証券 | 16,000株 | 2.00% |
SBI証券 | 8,000株 | 1.00% |
岡三証券 | 8,000株 | 1.00% |
東海東京証券 | 8,000株 | 1.00% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 2,700円~3,400円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 3,000円~3,400円
※仮条件発表後
キッズスマイルホールディングス初値予想と市場コンセサンス
3,000円~3,500円
修正値3,000円~3,100円
業績予想を確認してみると2020年3月期は減益となるようです。これは残念ですね。しかし評価が高いらしく初値利益は大きく狙えそうです。global bridge HOLDINGS(6557)も昨年末に上場し初値が良かったため思惑買いが発生する可能性があります。
ただ初値が高いとその後は下落することが多く見受けられる保育所関係です。そして赤字になることも多いようです。長期的には保有したくない業種ですね。
2020年3月の連結業績予想は売上70.5億円、経常利益14.6億円を見込んでいます。前期と比較した場合売上は32.4%増になっていますが経常利益は25.9%減になります。四半期利益も28.5%減の9.1億円です。類似企業よりは内容が良さそうなのでこの辺りで買いなのかもしれませんね。
EPS332.33なのでPERは6.80倍、BPS1,412.47なのでPBRは1.60倍です。配当や株主優待はありません。類似企業との比較ではかなり割安だと考えられます。
大体PER15倍~25倍になっているようです。利益が狙えるためキッズスマイルホールディングスも全力申し込み決定です!
Kids Smile Holdings(7084)IPOの評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
2019年3月29日~2029年3月28日 | 88,000株 発行価格700円 |
2021年3月29日~2029年3月28日 | 57,500株 発行価格700円 |
ロックアップ期間は180日間(2020年8月30日)、ロックアップ解除倍率設定はありません。ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。
ストックオプション(新株予約権)88,000株が上場時点で行使期限を迎えます。ただし、新株予約権者の一部がロックアップ対象になっています。ベンチャーキャピタル出資がないため需給への不安はないと考えられます。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の3,150,000株から算出すると想定価格ベースで約71.2億円になります。
大きな利益を狙うことは難しいかもしれませんが「幼児教育・保育の無償化」が政府主導で行われているためテーマ性があり、上場時期もばっちりだと思います。内閣府から発表されている内容を確認すると、同社の認可保育所、認可外保育施設、幼児教育はその対象になるようです。
国や自治体からの補助金に頼る経営になっていることから、政府意向が変わると経営に大きな影響があるものの上場時点では政府政策の後押しとなるようです。
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