アルマード(4932)IPOが新規上場承認されました。市場はマザーズで主幹事は野村證券が引受けます。
上場規模は約99.8億円で公開株式数5,400,000株、オーバーアロットメント810,000株になります。上場規模も大きく株数も多いためIPOでは懸念されます。しかも業種が科学になっているため人気がなさそうです。
業 種 | 化学 |
上場市場 | マザーズ |
上場予定 | 上場中止 |
BB期間 | 3月23日~3月27日 |
企業ホームページ | https://www.almado.co.jp/ |
事業の内容 | 卵殻膜原料を活用した化粧品・健康食品の販売 |
【手取金の使途】
手取概算額66,125千円については、運転資金として①海外販売に係る事業資金として64,000千円を充当し、残額は②全社広告、ブランディング費用に充当する予定
①海外販売に係る事業資金
当社は、新規の顧客獲得のために、海外での化粧品・健康食品のECを中心とした販路拡大を検討しており、2020年3月期に台湾での取組みを始めております。台湾での更なる販売拡大に係る事業資金として64,000千円を2021年3月期に充当予定②全社広告、ブランディング費用
「アルマード」「卵殻膜」「Ⅲ型コラーゲン」の認知度向上及びブランドイメージの確立のため、広告展開を強化する必要があると当社は考えており、雑誌広告やデジタルサイネージ等を用いた積極的な広告展開により、顧客獲得効率の向上及び規模の拡大に取り組んでまいりますまた当社ブランドイメージの確立のため、ウェブデザイン、商品パッケージリニューアルなどのビジュアル面や、広告・PR等における発信メッセージ等を通じて、イメージ形成を推進してまいります。上記を目的に全社広告、ブランディング費用として充当予定
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
アルマード(4932)IPOの業績と事業内容
業績は売上・利益共に好調となっています。しかしベンチャーキャピタルの売出株が殆どのため上場ゴール的なIPOです。需給的に厳しい印象を受けます。
同社は卵殻膜という素材の持つ美容・健康効果を科学的に解明しながら、卵殻膜商材をより安心・安全・低価格にて市場に供給する事で、アンチエイジングの側面から社会貢献を果たすべく事業を展開している企業です。
卵殻膜とは鶏卵の殻の内側にある薄い膜で、シスチンを含む18種類のアミノ酸、プロテオグリカン、ヒアルロン酸等で構成されており美容・健康成分が含まれています。
バクテリアなどの外敵から卵の中のひなを保護するためのバリアとして機能する他、卵が落下した場合などの物理的なダメージにも耐えられるよう、強固な繊維状のメッシュ構造をしています。また酸素を透過させ水分を保有する力も有しています。
卵殻膜は中国や日本で古くから人体における創傷治癒素材として活用されています。
天然素材であるがゆえその効果の検出とメカニズムの解明が難しいとされてきましたが、2007年よりスタートしたアルマード産学連携プロジェクトにより創傷治癒の早期化、皮膚の弾力性増加、肝機能の改善への有用性も認められているそうです。
さらに難病指定されている潰瘍性大腸炎の改善にも有効であるという研究結果を、2017年3月に米科学誌「Scientific Reports」で発表しているそうでうです。
創業者である長谷部由紀夫が中心となり、大学や他企業等の外部機関との研究開発活動を進め、品質面、コスト面での課題を解決する独自の卵殻膜原料の加工技術を開発し現在に至るそうです。
同社は卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を単一事業として行っており、食品及び化粧品の製造はすべて外注先に委託をしているそうです。
TVショッピング専門チャンネルのQVCテレビショッピングで、企画・開発した卵殻膜食品及び卵殻膜化粧品について、TV放送を通じて視聴者に紹介し、株式会社QVCジャパン受注した数量を納品し、QVCが顧客に出荷する販売を行っています。
TVショッピングの他には、取引先と共同で製品仕様を決定し、取引先からの注文に基づき製造委託先にて製品製造を行い、取引先へ販売するOEM製品の販売があります。さらにドラッグストアを中心とした量販店などにも卸販売を行っています。
この他にも自社ECサイトや他社ECサイト等を通じて、一般顧客から直接注文を受け製品を配送する販売を行っています。
アルマード(4932)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 1,620円 |
仮条件 | 3月18日 |
公開価格 | 3月30日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約87.5億円です。オーバーアロットメントを含めると約99.8億円になります。このサイズは現在の市場環境では厳しいと思います。
新興市場で100億円規模の吸収は現在の市場状況では難しいと思うので規模縮小を行ってくる可能性もあると思います。業績は好調ですけど化粧品などの販売はIPO需要があまりありません。
アルマード(4932)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 50,000株 |
売出株数 | 5,350,000株 |
公開株式数 | 5,400,000株 |
OA売出 | 810,000株 |
引受幹事 | 野村證券(主幹事) みずほ証券 SMBC日興証券 マネックス証券 岡三証券 いちよし証券 エース証券 東海東京証券 |
委託見込 | 岡三オンライン証券 DMM.com証券 SBIネオトレード証券 |
普通に当選できそうな規模なのであまり考えずに地合いに任せたブックビルディングスタンスにします。積極的に申し込むことはないでしょう。野村證券とマネックス証券からの申し込みで良さそうです。
前受け金不要の証券会社では岡三オンライン証券で当選期待で申し込んでみます。まだ当選したことがないだけですけどね。
アルマードの会社設立は2000年10月18日、本社住所は東京都中央区京橋三丁目6番18号、社長は荒西俊和氏(43歳)です。※2020年3月06日時点
従業員数30人(臨時雇用者2人)、平均年齢43.3歳、平均勤続年数4.5年、平均年間給与約579万円です。
アルマード(4932)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
アント・ブリッジ4号A投資事業有限責任組合 | 6,870,000株 | 66.42% |
株式会社DALMA | 1,540,000株 | 14.89% |
鈴江 由美 | 500,000株 | 4.83% |
グリーンコア株式会社 | 500,000株 | 4.83% |
CBC株式会社 | 200,000株 | 1.93% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人であるアント・ブリッジ4号A投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2020年7月06日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること及びその売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う売却等は除く)は行わない旨合意しております。
加えて、売出人である鈴江由美及びグリーンコア株式会社並びに当社株主である株式会社DALMA、CBC株式会社、株式会社ヒト・コミュニケーションズ並びに当社新株予約権者である保科史朗、長谷部裕二、小池里香、須山久実、酒井裕世、新井智美、佐藤圭紀、成田夏実、須藤正子、永嶋早苗、覺田美津子、瀧島麻美、本間夏葉、荒木絵里香、内田和代及び大西隆晴は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2020年7月06日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等は行わない旨合意しております。
アルマード従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2020年10月04日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには当社株式の売却等を行わない旨合意しております。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
野村證券(主幹事) | 4,860,000株 | 90.00% |
みずほ証券 | 161,500株 | 2.99% |
SMBC日興証券 | 81,500株 | 1.51% |
SBI証券 | 67,500株 | 1.25% |
マネックス証券 | 54,000株 | 1.00% |
岡三証券 | 54,000株 | 1.00% |
いちよし証券 | 40,500株 | 0.75% |
エース証券 | 40,500株 | 0.75% |
東海東京証券 | 40,500株 | 0.75% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 1,600円~1,750円
※ファーストインプレッション
第二段⇒ 仮条件発表後
※仮条件発表後
アルマード初値予想と市場コンセサンス
仮条件後に記載予定
アルマード(4932)IPOの自己評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
2017年3月24日~2025年3月23日 | 310,000株 発行価格205円 |
2017年12月08日~2025年12月07日 | 4,000株 発行価格205円 |
ロックアップは90日間(2020年7月06日)と180日間(2020年10月04日)があり、アント・ブリッジ4号A投資事業有限責任組合にロックアップ解除倍率1.5倍適用となっています。
ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。314,000株あり行使期限に入っています。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の12,000,000株から算出すると想定価格ベースで約194.4億円になります。
同日上場となるIPOはありませんがアルマードを選んで投資する投資家は少ないでしょうね。上場後に株主優待設定の期待がある他には買う理由がなさそうです。配当も無配となっています。
アルマード(4932)幹事も完全抽選で当選期待です⇒ マネックス証券