アイリックコーポレーション(7325)IPO新規上場 | 初値予想と幹事情報
アイリックコーポレーション(7325)IPOが新規上場承認されました。主幹事は野村證券が務め上場市場はマザーズとなっています。公開株数720,000株、オーバーアロットメント108,000株となり、想定発行価格1,410円から吸収額を算出すると約11.7億円になります。
業績は好調に推移していて、事業は個人や法人を対象とした保険販売事業、保険代理店等にソリューションを提供するソリューション事業、さらにシステム開発などを行うシステム事業の3つがあります。株価も手掛けやすい水準のため初値は高く始まりそうです。
業 種 | 保険業 |
上場市場 | マザーズ |
公開予定 | 9月25日 |
BB期間 | 9月05日~9月11日 |
企業ホームページ | https://www.irrc.co.jp/ |
事業の内容 | 個人及び法人向けの保険販売を行う保険販売事業、保険代理店やその他の保険販売会社に対して保険に関するソリューションを提供するソリューション事業及びシステム開発等を行っているシステム事業 |
【手取金の使途】
手取概算額794,264千円については、「1 新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限140,097千円と合わせて、①既存システムの機能強化及び新たなシステムの研究・開発等に係る資金、②直営店の新規店舗の出店に係る資金、③事業拡大のための運転資金として、以下の通り充当する予定であります。
①保険分析・検索システム『保険IQシステム』、生命保険の現状把握・検索提案システム『ASシステム』、保険申込ナビゲーションシステム『AS-BOX』及びAI(人工知能)技術を活用した「生命保険証券の自動分析サービス」等の既存システムの機能強化、並びに新たなシステム開発に係る設備投資資金として、216,000千円を充当する予定であります。なお、各期の内訳は、既存システムの機能強化が86,400千円、新たなシステム開発が21,600千円であります。
②直営店の新規店舗(平成31年6月期に4店舗、平成32年6月期に4店舗)の出店に係る資金(保証金、設備投資、什器備品購入及びオープンイベント関係費用等)として、160,000千円を充当する予定であります。なお、各期の内訳は、設備投資資金が29,173千円、保証金及びオープンイベント関係費用等が50,827千円であります。
③事業拡大のための運転資金として、420,000千円を充当する予定であります。なお、各期の内訳は、知名度向上や集客数増加等を目的とした広告宣伝費及び販売促進費が120,000千円、優秀な人材を確保するための採用活動費及び人件費等が90,000千円です。
残額につきましては、将来における広告宣伝費及び販売促進費並びに採用活動費及び人件費等の運転資金に充当する方針であります。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
目次まとめ
アイリックコーポレーション(7325)IPOの業績と事業内容
業績は売上・利益ともに順調に増加しています。目論見を見ると第18期から3年連続で赤字を計上していますが、その後は黒字転換し増収増益となっています。完全黒字化した状態での上場となり過去の赤字はそれほど影響しないでしょう。
保険販売事業では、来店型保険ショップ「保険クリニック」直営店32店舗において、保険分析・検索システムの「保険IQシステム」を活用することで、顧客が加入中の保険商品を分析し、複数の保険会社の保険商品の中から希望にあった保険商品をリストアップします。
その後、絞り込みを行うなど顧客が視覚的に比較できるようなコンサルティングを通じて、最適な保険選びをサポートする保険販売を行っています。集客方法は同社ホームページ経由や直接来店、アフィリエイト業者やリーズ業者を経由したものなどになります。
また法人、法人経営者および富裕層をサポートするために、保険の有効活用等に関する提案・保険販売を行う訪問型営業や、WEBや電話による損害保険の通信販売も行っています。
ソリューション事業は、FC部門とAS部門から構成されています。FC部門は全国149店舗の「保険クリニック」やFC店に対し「保険IQシステム」及び保険申込ナビゲーションシステム「AS-BOX」を提供し、教育・研修や情報提供、店舗運営ノウハウ、プロモーション等のサポートを行い、直営店と同等のサービスを全国で展開しています。
システム事業は、保険分析・販売支援等のシステム開発及びその他ソフトウエア受託開発等を連結子会社である株式会社インフォディオでおこなっています。
保険IQシステムは自社開発になり、保険商品をワンタッチで検索、絞り込み、比較することが可能になるシステムのようです。ASシステムは、保険IQシステムを汎用化したシステムで、運営代理店以外の保険代理店、金融機関及び企業代理店等に提供しています。
AS-BOXは「保険申込ナビゲーションシステム」になり、保険IQシステムとASシステム機能のうち、既契約保険の証券分析機能が搭載されていない簡易版のシステムになるそうです。
アイリックコーポレーション(7325)IPO仮条件から公開価格の日程
想定価格 | 1,410円 |
仮条件 | 1,600円~1,770円 |
公開価格 | 9月12日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約10.2億円です。オーバーアロットメントを含めると約11.7億円になります。これと言って落ち度がない無難な銘柄のようにも思いますが、自社システムを他社に提供していることなどが評価されそうです。
スマートフォンアプリの他、保険証券自動分析、保険IQシステムと連動したリモートコンサルティングなども行っています。コンサルティングもIPOでは注目されているため保険販売以外の収益があり評価対象でしょう。
アイリックコーポレーション(7325)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 620,000株 |
売出株数 | 100,000株 |
公開株式数 | 720,000株 |
OA売出 | 108,000株 |
引受幹事 | 野村證券(主幹事) いちよし証券 藍澤證券 エース証券 水戸証券 むさし証券 マネックス証券 SBI証券 |
公開株数は程々にありますが、幹事構成から当選は難しいように感じます。ネット証券はマネックス証券とSBI証券の2社しか幹事入りしていません。業績も良く赤字から脱却しているため初値期待も高いように思います。
単独では保険専業となっていますが、子会社のインフォディオがソフトウエアの受託開発などを手掛けており、他社企業や金融機関などにシステムを提供しています。
会社設立は1995年7月24日、本社は東京都文京区本郷二丁目になり、社長は勝本竜二氏(54歳)です。
従業員数は228人(臨時雇用者20人)、平均年齢40.2歳、平均勤続年数4.09年、平均年間給与約451万円となり、連結従業員数は252人で臨時雇用者は単体と変わらず20人です。
アイリックコーポレーション(7325)IPOの初値予想
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
Nihon IFA Partners Ltd | 1,514,400株 | 41.54% |
勝本 竜二 | 928,300株 | 25.46% |
住友生命保険相互会社 | 234,000株 | 6.42% |
勝本 伸弘 | 129,000株 | 3.54% |
半澤 勝広 | 120,000株 | 3.29% |
FWD富士生命保険株式会社 | 110,000株 | 3.02% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である勝本竜二、売出人である半澤勝広、勝本伸弘及び富山昇司並びに当社株主である大森学、青島一哲、清水照雄、鈴木康之、戸谷元彦、池田勉及び小池隆司は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年3月23日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨合意しております。
また、当社株主であるNihon IFA Partners Ltd、住友生命保険相互会社、FWD富士生命保険株式会社、株式会社産業経済新聞社、株式会社アエリア、ネオファースト生命保険株式会社、AIG損害保険株式会社及び東京海上日動あんしん生命保険株式会社は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成30年12月23日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等を行わない旨合意しております。
アイリックコーポレーションIPO幹事引受け株数決まる
幹事団 | 引受け株数 |
野村證券(主幹事) | 662,400株 |
いちよし証券 | 14,400株 |
藍澤證券 | 10,800株 |
エース証券 | 7,200株 |
水戸証券 | 7,200株 |
むさし証券 | 7,200株 |
マネックス証券 | 7,200株 |
SBI証券 | 3,600株 |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
アイリックコーポレーションIPOの直感的初値予想
第一弾⇒ 2,800円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 2,600円
※仮条件発表後
アイリックコーポレーションIPOの大手初値予想
1,800円~2,100円
その後、2,200円~2,500円
アイリックコーポレーション(7325)IPOを個人的に分析してみました
ストックオプション期間 | 株数残 |
平成24年8月15日~平成34年8月14日 | 200,000株 発行価格839円 |
ロックアップは90日間(平成30年12月23日)と180日間(平成31年3月23日)があり、90日分には保険関係の株主が多くいずれ売り圧力になるでしょう。ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の4,046,000株から算出すると想定価格ベースで約57億円になります。
マザーズ上場となりますが、かなり企業規模的に出来上がっている感があります。今後は店舗を増やしながら横展開することで業績も向上しそうです。保険代理店だけを考えると類似企業が多そうですが、同社の場合は自社システムを用いていることから個別診断もできるメリットがあります。この辺りは期待できる材料でしょう。
アイリックコーポレーション幹事も完全抽選で当選期待⇒ マネックス証券
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