レオクラン上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
レオクランIPOが新規上場承認されました。市場は東証2部で主幹事はSMBC日興証券が引受けます。2019年の東証2部銘柄は意外高になることも多くレオクランも期待できそうです。
公開株数423,000株、オーバーアロットメント63,400株、上場規模は想定発行価格算出で約14.9億円です。
医療機関向けに医療機器及び医療設備を販売するメディカルトータルソリューション事業をメインに行い業績も好調です。上場タイミング的には悪くなさそうです。
医療環境も医師不足が起きたりICT化されたりと激変しています。人口に対する高年齢割合も高くなり2040年まで改善の見込みは厳しいようです。
医療関係の事業も経営統合やM&Aなどによる大規模化も進んでいるように思います。そのため同社のようにノウハウを持った企業が必要になってくるとのことです。
業 種 | 卸売業 |
上場市場 | 東証2部 |
公開予定 | 10月02日 |
BB期間 | 9月13日~9月20日 |
企業ホームページ | http://www.leoclan.co.jp/ |
事業の内容 | 医療機関向けに医療機器及び医療設備を販売するメディカルトータルソリューション事業、医療用画像の遠隔診断を行う遠隔画像診断サービス事業、介護福祉施設向けに給食サービスを提供する給食事業 |
【手取金の使途】
差引手取概算額452,377千円は、以下のとおりに充当する予定であります。
①医用画像システム(PACS)の更新にかかるシステム投資資金として45,000千円(2020年9月期:15,000千円、2021年9月期:15,000千円、2022年9月期:15,000千円)。
②販売管理システム(ASPAC)の更新にかかるシステム投資資金として2020年9月期に20,000千円。
③営業強化のための採用費として75,000千円(2020年9月期:25,000千円、2021年9月期:25,000千円、2022年9月期:25,000千円)。
④借入金の返済資金として188,650千円(2020年9月期:21,752千円、2021年9月期:166,898千円)。
⑤社債の償還資金として88,200千円(2020年9月期:44,100千円、2021年9月期:44,100千円)。尚、残額については2022年9月期の社債の償還資金の一部に充当する予定であります。
また上記調達資金は具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。さらに別途記載があり以下のように書かれています。
このたびの弊社の引受けに係る有価証券の発行者は、株式会社三井住友銀行、株式会社関西みらい銀行、株式会社みなと銀行その他弊社の親法人等又は子法人等に対して借入金に係る債務を有する場合には、当該有価証券に係る手取金の全部又は一部を当該債務の弁済に充当する可能性があります。
目次まとめ
レオクラン(7681)IPOの業績と事業内容
業績には少し波があるように感じるところはありますが上場時点での評価は悪くないと思います。今期第三四半期開示情報では連結売上282.5億円、利益7.2億円という数値がでています。
同社グループは連結子会社5社と同社で構成され、新築・移転時の医療機関や福祉施設等に対して企画段階から開設に至るまでの総合的なコンサルティングを行っている企業です。
事業は医療機器・医療設備・医療情報システムを販売する「メディカルトータルソリューション事業」、医療機関で撮影されたCTやMRI等の医用画像を遠隔で診断し、情報提供するサービスを行う「遠隔画像診断サービス事業」及び介護・福祉施設向け給食サービスを行う「給食事業」にわかれています。
メディカルトータルソリューション事業では、同社と連結子会社3社で事業を行い医療機関、予防・検診施設及び介護・福祉施設等に対して、医療機器の選定等のコンサルティングをベースに医療機器、医療設備及び医療情報システムの受注販売、付帯する保守・メンテナンスサービス並びに建築内装工事及び医療設備工事の請負も行っています。
特に病院の新築・移転、再編・統合におけるコンサルティング及び医療機器等の販売を主要業務とした「狩猟型」商社を標榜しています。
具体的には医療機関や福祉施設等の新築、増改築、移転等のプロジェクトに対し、計画の根幹に係わる重要なファクターである医療機器、医療設備、医療情報システム等の選定・運営について設計的な技術支援、プロジェクト全体の予算管理及びスケジュール管理をワンストップで提供する「トータルソリューション事業」を展開しています。
顧客とのウィン-ウィンの関係の中で医療機器、医療設備、医療情報システム及び医療材料・消耗品の受注販売を行っています。コンサルティング及び医療機器等販売の主要業務が当事業売上高に占める割合は直近5期平均で95.1%、医療材料・消耗品の割合は4.9%となります。
全国の一般病院の平均病床数は178床であり、同社が係る病院の新築・増改築案件の平均病床数は396床(直近5期平均)と全国一般病院の平均病床数に比べて規模の大きな病院を主体としています。
2007年に営業エリアを近畿中心から全国指向に方針転換したことを背景に、現在は取組み案件が全国に広がっており直近5期の累計実績案件数では北海道東北地区9.8%、関東地区11.8%、中部地区29.4%、近畿地区21.6%、中国四国地区11.8%、九州沖縄地区15.7%となっています。
同社は狩猟型の医療機器商社として多彩な商品を取り扱っており、その中でも、放射線機器を中心とした大型機器が大半を占めているそうです。
遠隔画像診断サービス事業では、連結子会社である京都プロメドが行っています。遠隔画像診断サービスとは依頼元の医療機関で撮影されたCTやMRIなどの医用画像を放射線診断専門医により遠隔で診断し、情報を提供するサービスです。
現在の医療環境全般の課題となっている医師不足や医師の偏在に対応するものであり、情報通信技術を活用することで医療機関を直接訪問せずとも、診断行為や医師同士の意見交換が可能であり、医療機関内で行われる画像診断と遜色ない環境で診断を実施することができます。
京都プロメドでは設立以来、京都大学医学部との連携により高度な知識と豊富な経験を持つ放射線診断専門医を安定的に確保し、常時5人~6人の専門医が常駐する読影センターを有し、緊急の画像診断にも対応できる体制を維持しています。
また自社SEによる依頼元医療機関とのシステム連携や、専任の受付スタッフによるスムーズな受付管理を常に心がけ、よりよいサービスの提供と業容拡大に努めています。
給食事業では、連結子会社であるゲイトにより介護・福祉施設等への給食サービスを行っています。
クックチルという新調理システムにより給食センターで料理を一括集中生産し、 チルド状態にした料理を現地厨房と連携して日々の食事を提供する「おかず販売」と、施設から委託を受け委託元の厨房に職員を配置し、日々の食事を提供する「業務受託サービス」を行っています。
給食センターで調理された商品をお届けする「おかず販売」は、食事準備の簡素化及び時間短縮が図れるため、介護職員の業務負担を削減することができるそうです。
レオクラン(7681)IPO仮条件から公開価格の日程
想定価格 | 3,070円 |
仮条件 | 2,480円~2,700円 |
公開価格 | 9月24日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約13億円です。オーバーアロットメントを含めると約14.9億円になります。東証2部では通常サイズもしくは少し規模が大きめだと思います。
医療や福祉関係のIPOはテーマ性から人気なので一定の評価はあると思います。あまり初値期待はできないかもしれませんが公開価格は超えてくると思います。直近ではヤシマキザイ(7677)やユーピーアール(7065)の初値も10%から20%の上昇率となっています。
あてはめると3万円~6万円の利益になります!ちょっとしたお小遣いになるため積極的に参加するスタンスでよいかもしれません。
レオクラン(7681)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 163,000株 |
売出株数 | 260,000株 |
公開株式数 | 423,000株 |
OA売出 | 63,400株 |
引受幹事 | SMBC日興証券(主幹事) みずほ証券 大和証券 野村証券 エース証券 SBI証券 |
当選狙いだとSMBC日興証券からの申し込みがよさそうです。店頭系証券が上位幹事を引き受けているため他の証券会社では当選が難しいように感じます。
IPOではあまり人気がない東証2部なので初値がぶっ飛ぶような事はないかもしれませんが数万円の利益は狙えそうな気がします。
SBI証券からはIPOチャレンジポイント狙いになり当選する期待は低そうです。主幹事からの当選期待しか持てない幹事構造のようです。ネット証券が幹事引受けに入ると嬉しいんですけどね。
会社設立は2001年1月12日、本社住所は大阪府摂津市千里丘二丁目4番26号、社長は杉田昭吾氏(66歳)です。従業員数は107人(臨時雇用9人)、平均年齢35.5歳、平均勤続年数6.7年、平均年間給与約760万円になり給与設定が高いようです。
連結従業員数は156人になりメディカルトータルソリューション事業121人、遠隔画像診断サービス事業13人、給食事業22人です。
レオクラン(7681)IPOの初値予想
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
杉田 昭吾 | 800,000株 | 44.01% |
A&M | 244,000株 | 13.42% |
レオクラン従業員持株会 | 79,600株 | 4.38% |
大阪中小企業投資育成 | 66,000株 | 3.63% |
八上 重明 | 28,000株 | 1.54% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である杉田昭吾、当社株主かつ当社役員である八上重明、竹内興次、廣川隆、山田寿夫、筒井照己、中野正和、尾﨑健治、松本淳一、山村誠人、当社株主かつ当社子会社役員である後藤さとみ、鳥本茂己、河上聡、平野吉則、当社株主である株式会社A&M、レオクラン従業員持株会、大阪中小企業投資育成株式会社、吉川謹司、医療法人藤井会、ファスキアホールディングス株式会社、株式会社東洋美装、株式会社ユニティ建築企画、セントラルメディカル株式会社、株式会社ウイン・インターナショナル、和田公良、古川國久、上古殿吉郎、矢木礼子、矢部博、杉立市兵衛、株式会社花屋敷エンタープライズ、早瀬哲督、早瀬博美、加藤吉隆、医療法人宝持会、植木洋子、飯塚美也子、川口弘美、稲葉秀、木村吉男、泉和子、杉田和男、中川内敏雄、田川芳和、多々良俊英、谷口博克、吉田純一、矢木亮吉、西尾和浩、奥平櫻子、村田高穂、坂本嗣郎、松本昊一、辻本厚生、小村哲也、竹原潤、有岡久一、坂口克史、宇塚惠子、濱本幸孝、阪本弘彦、新屋敷康、近森伶子、藤井庸司、池田秀一、山田泰司、吉田徹也、柴本茂樹、浅野元和、大塚久喜、櫻井卓哉、小泉貴司、鈴木幹郎、中江幸司、西村英樹、並びに当社新株予約権者である泉尾昌男、佐藤耕一、小林昌弘、渡辺英雄、望月昌実、竹村喜雄、北村玲子、清川透、吉田宏行、田上誠二、山田敏史、九之池一浩、十代竜一、仁久丸拓平、廣野和行、江口和哉、川勝俊幸、小濵顕一、粟飯原千鶴、中村仁、辻村純一、水島啓吾、與坂和重、門脇智也、近藤謙次、秋庭正和、宮川佳代、中出匡彦、宮本忠司、坂口省司、横部達也、平山桂、高橋直文は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」といいます。)に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しにかかる元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2020年3月29日までの期間(以下「ロックアップ期間」といいます。)中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等を行わない旨を約束しております。
レオクランIPO幹事引受け株数決まる
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
SMBC日興証券(主幹事) | 338,500株 | 80.02% |
みずほ証券 | 16,900株 | 4.00% |
大和証券 | 16,900株 | 4.00% |
野村証券 | 16,900株 | 4.00% |
エース証券 | 16,900株 | 4.00% |
SBI証券 | 16,900株 | 4.00% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
レオクランIPOの直感的初値予想
第一弾⇒ 3,200円~3,600円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 3,000円~3,300円
※仮条件発表後
レオクランIPOの初値予想
3,300円~3,700円
2,700円~3,000円に修正!
東証2部で卸売り事業なので本来であればスルーしてよいIPOです。しかし直近に上場した東証2部の株価が高くなっていることから同社も人気があるのではないか?と考えています。仮条件は2,480円~2,700円と大きく引き下げられ人気の無さが伺えます。
そもそもIT系でも何でもない企業のため魅力がある訳でもありません。それほど心配する必要はなく安く買えると思えばよいと思います。割れても痛手を負うような価格にはならないでしょう。
業績は減益予想になり2020年9月の連結経常利益は前期比で39.5%も下げます。今期は工事期間のズレ込みで極端に売上が大きくなっただけのようです。来期は通常に戻るだけだそうです。同社の予想PERは11.7倍、PBRは10.3倍です。配当が45円設定されていますが上場前の権利なので上場後に株を買っても貰えません。
VC保有株が66,000株(3.63%)ありますがロックアップ対象となり180日間の売却が出来ないことになっています。公開価格以外の株流通はなさそうです。割れないと思いますがまさかの事態はあり得るかも?
レオクラン(7681)IPOを個人的に分析してみました
ストックオプション期間 | 株数残 |
2017年8月28日~2025年8月22日 | 35,600株 発行価格1,000円 |
ロックアップは180日間(2020年3月29日)、ロックアップ解除倍率の設定はありません。ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになり、35,600株全てが売却可能となっています。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の1,945,000株から算出すると想定価格ベースで約59.7億円になります。
東証2部でも上場後に買い上がったユーピーアールやホスピス住宅を運営している日本ホスピスホールディングス(マザーズ)などの株価も意識されそうです。同社は医療機関向けに医療設備を主に販売している企業になり自社で装置を開発販売しているわけではなりため、営業は大変そうですけどね。
医療機関や福祉施設の新築や改築などのプランが継続して全国で獲得できることは単純に評価できそうです。
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