日本調理機(2961)上場とIPO初値予想【幹事配分や独自評価あり】
日本調理機(2961)IPOが新規上場承認されました。詳しく情報を調べたので参考になればと思います。上場市場は東証2部で主幹事はなんとSBI証券が引受けます。
上場規模は約7.9億円で公開株数253,000株、オーバーアロットメント37,900株です。想定発行価格は2,710円になっています。
SBI証券が地味業種の主幹事を行うと少し違和感がありますよね。
業 種 | 金属製品 |
上場市場 | 東証2部 |
上場日 | 11月09日 |
BB期間 | 10月22日~10月28日 |
企業ホームページ | https://www.nitcho.co.jp/ |
事業の内容 | 厨房機器の開発・製造・販売等 |
【手取金の使途】
手取概算額341,514千円及び「1新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限94,492千円については、老朽化した九州支店建屋の改築資金として150,000千円、残額286,006千円を運転資金へ充当する予定です。
※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
日本調理機(2961)IPOの業績と事業内容
設立から74年経過する老舗企業です。特に買われる材料もない気がしますけど公共性を感じるビジネスです。
日本調理機は、多数の人に継続的に食事を提供する集団給食施設等向けの厨房機器の開発・製造・販売・修理を行っています。
主力製品は食器洗浄機、消毒保管機、回転釜、炊飯器、スチームコンベクションオーブン等になります。
中心的顧客は学校給食、病院給食、福利厚生としての社員給食等、営利目的より社会貢献に重点を置く集団給食施設の運営者です。
同社は全国の集団給食施設を含む外食作業を取引対象とする業務用総合厨房機器メーカーとして、製造面に関しては厳格な品質管理体制のもと、栃木工場及びに大分工場の2工場体制で生産を行っています。
販売面に関しては、同社の主たる販売先である学校・病院は、いずれも官公庁向けが主流であり、社員給食等は民間向けが主流となっています。
また、発注者が官公庁の場合や民間でも大型案件の場合は入札形式となる場合があります。
製品の製造販売のみならず、常にお客様の目線に立ち、設備・機械等のハード面から、動線・運用・アフターフォローといったソフト面を考慮した厨房システムの企画、開発、設計、生産から施工、アフターサービスに関する事業を行うことが特徴となっています。
日本調理機(2961)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 2,710円 |
仮条件 | 2,610円~2,710円 |
公開価格 | 10月29日 |
想定発行価格から試算される市場からの吸収金額は約6.9億円です。オーバーアロットメントを含めると約7.9億円になります。
東証2部でこのサイズなら割れないと思います。ただ第3期で赤字となっているため少し不安なIPOだと思います。季節要因で第4四半期に利益が計上されると思います。
日本調理機(2961)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 145,000株 |
売出株数 | 108,000株 |
公開株式数 | 253,000株 |
OA売出 | 37,900株 |
引受幹事 | SBI証券(主幹事) 大和証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 岡三証券 岩井コスモ証券 極東証券 アイザワ証券 エイチ・エス証券 光世証券 東洋証券 松井証券 水戸証券 むさし証券 |
委託見込 | 岡三オンライン SBIネオトレード証券 |
SBI証券主幹事で公開株数が少ないため他の証券会社では当選が難しそうですね。
グループ企業のSBIネオトレード証券でも取扱いがあると思います。SBI証券と違い資金不要でIPO抽選に参加できるため申込んでおきましょう。
Twitterでは当選者が出ていたので自分にも当選できるのでは?と期待しています。申込まないと抽選に参加できませんからね!
日本調理機の会社設立は1947年7月21日、本社住所は東京都大田区東六郷三丁目15番8号、社長は齋藤有史氏(51歳)です。※2021年10月07日時点
従業員数は543人(臨時雇用者2人)、平均年齢44歳、平均勤続年数19年7ヶ月、平均年間給与約540万円です。
日本調理機(2961)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
有限会社第一エア工業 | 208,079株 | 21.08% |
田中 幸子 | 106,082株 | 10.75% |
齋藤 德子 | 104,369株 | 10.57% |
日本調理機従業員持株会 | 103,474株 | 10.48% |
齋藤 隆哉 | 80,860株 | 8.19% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である有限会社第一エア工業、売出人である田中幸子及び齋藤德子、当社株主かつ新株予約権者である齋藤有史、西山智康、西山秀康、三島博史、鈴木克明、菅野信尚、澁澤隆志、石井輝男、木谷潤、松本愼二及び赤峰敬二並びに当社株主である齋藤隆哉、~中略~ 日本調理機従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2022年5月07日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等は行わない旨合意しております。
この他、松浦宏文、森下雅史、三井聡にも同様のロックアップが適用されます。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
SBI証券(主幹事) | 214,800株 | 84.90% |
大和証券 | 12,700株 | 5.02% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 6,300株 | 2.49% |
岡三証券 | 5,100株 | 2.02% |
岩井コスモ証券 | 2,500株 | 0.99% |
極東証券 | 2,500株 | 0.99% |
アイザワ証券 | 1,300株 | 0.51% |
エイチ・エス証券 | 1,300株 | 0.51% |
光世証券 | 1,300株 | 0.51% |
東洋証券 | 1,300株 | 0.51% |
松井証券 | 1,300株 | 0.51% |
水戸証券 | 1,300株 | 0.51% |
むさし証券 | 1,300株 | 0.51% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 2,900円~3,200円
※ファーストインプレッション
第二弾⇒ 2,850円~3,000円
※仮条件発表後
初値予想と市場コンセサンス
日本調理機の初値予想をリサーチして記載します。
初値予想2,800円~3,500円
修正値2,750円~3,000円
成長性が乏しく業績が頭打ちのため投資魅力がありません。配当もまだ未定のようですが配当性向30%から計算すると利回りは3.4%になります。これが良いのかどうかわかりませんが4%くらいあれば買われそうなんですけどね。
日経平均も高く推移しているため妥当なのかもしれません。VC保有はなくロックアップも掛かっています。
吸収金額7.9億円と上場規模が小さいため公開価格割れはないと思います。2021年9月期の売上は170.50億円で経常利益6.25億円です。前期比で売上7.22%増で経常利益は27.29%増になります。
四半期利益は4.22億円で前期比27.11%増になります。ただ2022年9月期は減収減益予想が既に出ており四半期利益が3.40億円となっています。厳しい環境みたいですね。
日本調理機(2961)IPOの評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
2020年12月19日~2028年12月18日 | 135,000株 発行価格5,400円 |
ロックアップは180日間(2022年5月07日)、ロックアップ解除倍率は設定されていません。親引けは17,900株実施される予定となり持株会が引受けます。
ストックオプションの株数残や発行価格は上記のようになります。135,000株が行使期限にはいりますがロックアップ対象になります。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の1,118,572株から算出すると想定価格ベースで約30.3億円になります。
STIフード(2932)のように上場後に羽ばたくとは考えにくいため、横展開となる株価だと思います。
IPOに当選しにくいけど儲かりにくい感じのIPOです。結局は取りに行きますけどね!
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