ステムセル研究所(7096)IPOが新規上場承認されました。市場はマザーズで主幹事は野村證券が引受けます。不人気バイオの登場だと思いましたが実は黒字企業で業種がサービス業になっています!
上場規模は約19.3億円で公開株式数829,300株、オーバーアロットメント124,300株になります。少し上場規模が大きいようです。
業 種 | サービス業 |
上場市場 | マザーズ |
上場予定 | 上場中止 |
BB期間 | 3月24日~3月30日 |
企業ホームページ | https://www.stemcell.co.jp/corporate/ |
事業の内容 | 再生医療を目的に、さい帯血の分離・保管を行う「細胞バンク事業」 |
【手取金の使途】
手取概算額468,622千円については、全額を、①神奈川県横浜市緑区に設置している細胞保管センターの拡充、及び②顧客管理ITシステムの導入のための設備資金として充当する予定です。
①細胞保管センターの拡充
現在、細胞保管センターのある神奈川県横浜市緑区の同施設内に、新たな細胞処理センターを設置し、検体の保管容量増強のための細胞保管センターの拡充に係る設備資金の一部として2021年3月期に350,000千円を充当する予定②顧客管理ITシステムの導入
さい帯(へその緒)保管サービスの開始に向けて、機能拡充を含めた顧客管理ITシステムの導入のための設備資金の一部として、2021年3月期に118,622千円を充当する予定※有価証券届出書(EDINET)抜粋
目次まとめ
ステムセル研究所(7096)IPOの業績と事業内容
業績は売上が拡大傾向にあり利益もしっかり出ています。それに今期も増収増益見込みなので業績は心配なさそうです。
ステムセル研究所は民間さい帯血バンクとして1999年に設立され、「さい帯血」の分離・保管を行う「細胞バンク事業」を主な事業としています。また親会社が日本トリムになっています。
さい帯血は母親と赤ちゃんをつないでいる「へその緒や胎盤の中に含まれている赤ちゃんの血液」です。さい帯血を保管するさい帯血バンクには、「公的さい帯血バンク」と「民間さい帯血バンク」があります。
公的さい帯血バンクでは、造血幹細胞移植法に基づきお母さん達から「無償」でさい帯血の提供を受け、白血病等の病気で移植治療を必要とする患者さん(第三者)のために保管しています。
2020年1月31日現在、厚生労働大臣の許可を受けた公的さい帯血バンクは全国に6ヵ所あります。
民間さい帯血バンクでは、本人や家族が、将来何らかの治療(主に脳性麻痺や自閉症等への再生医療)に使うことができるようになる可能性を想定し、有償でさい帯血の保管を行っています。
民間さい帯血バンクは、公的さい帯血バンクと違い許可制ではありませんが、厚生労働省へ「臍帯血取扱事業の届出」の提出を要請されており、同届出を行っている民間さい帯血バンクは2019年3月31日現在、同社を含めて2社であり当該2社のさい帯血保管総数は51,127件、当社の保管総数は50,406件となっています。
2020年1月31日現在、日本国内において、自己にさい帯血を投与するためには、対象疾患毎に、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、「第2種再生医療等」として、臨床研究提供計画を「特定認定再生医療等委員会」に提出し、審査を受け承認された後、厚生労働大臣へ同提供計画を提出の上、実施する必要があるため一般のクリニック等で自由に投与する事は認められていません。
また、2020年1月31日現在、同社における顧客への再生医療等での利用目的(臨床研究における投与も含む)の引渡件数は16件、研究(目的の引き渡し件数は74件となっているそううです。
同社は顧客(妊婦等)とさい帯血分離保管委託契約を締結した上で、国内さい帯血採取協力病院において採取されたさい帯血を回収し、自社の細胞処理センターに搬入、さい帯血に含まれる幹細胞を分離・抽出・調製する作業を行った後、自社の細胞保管センターにおいて、超低温下にて長期保管しています。
さい帯血分離保管委託契約に基づき、顧客よりさい帯血にかかる分離料、検査料、登録料及び細胞保管料を収受し、将来の使用に備え保管する事をビジネスモデルとしています。
さい帯血はその採取にあたっては母親や赤ちゃんともに侵襲性が低く、通常は出産後に医療廃棄物として廃棄されるものである事から、倫理的にも扱いやすい点がメリットとして上げられます。
一方でお産の状況によっては採取が困難である事、またその採取量は同一ではなく、場合によっては十分な量が採取出来ない事が、デメリットとして上げられます。
なおさい帯血採取により同社の定めた規定値以上の量を有し、保管基準を満たした場合に国内さい帯血採取協力病院へ、採取技術料を支払いしているそうです。
ステムセル研究所(7096)IPO仮条件と公開価格の日程
想定価格 | 2,020円 |
仮条件 | 3月19日 |
公開価格 | 3月31日 |
想定価格から試算される市場からの吸収金額は約16.8億円です。オーバーアロットメントを含めると約19.3億円になります。規模は荷もたれ感が少しあるようです。
先入観から黒字バイオと考えたらセルソース(4880)のように人気があると思います。先日、経済新聞にセルソースが取り上げられていたのでもしかしてステムセル研究所も期待できるのでは?と考えています。
ステムセル研究所(7096)IPOの幹事団詳細と会社データ
公募株数 | 256,200株 |
売出株数 | 573,100株 |
公開株式数 | 829,300株 |
OA売出 | 124,300株 |
引受幹事 | 野村證券(主幹事) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 SMBC日興証券 東洋証券 いちよし証券 エース証券 SBI証券 |
委託見込 | DMM.com証券 SBIネオトレード証券 |
売出株が多くなっているため警戒対象になりますが日本トリム(6788)が親会社になるようですね。トリムメディカルホールディングスが直接的な親会社になりトリムメディカルホールディングス株式を日本トリムが100%保有していました。
親子上場になりますけれど業種が全く異なるため競合性はなさそうです。当選狙いだと野村證券でしょう。平幹事は微妙な銘柄かもしれないのでSMBC日興証券からの申し込みが期待できそうです。
また始まったばかりのキャンペーンでAmazonギフト券が貰えます!ユニコーン(UNICORN)で口座開設後にZUU online会員になると特典が付いています。登録は無料になるためハードルがかなり低いと思います。
ユニコーンについて調べているので下記記事が参考になると思います。
ステムセル研究所の会社設立は1999年8月05日、本社住所は東京都港区新橋五丁目22番10号、社長は清水崇文氏(46歳)です。※2020年3月07日時点
従業員数82人(臨時雇用者59人)、平均年齢35.8歳、平均勤続年数3.7年、平均年間給与約417万円です。
ステムセル研究所(7096)IPOの初値予想とロックアップ
氏名又は名称 | 所有株式数 | 割合 |
トリムメディカルホールディングス | 4,356,100株 | 89.50% |
山本 邦松 | 86,100株 | 1.77% |
名古屋中小企業投資育成 | 84,000株 | 1.73% |
森 雅徳 | 62,300株 | 1.28% |
若松 茂美 | 51,800株 | 1.06% |
※上位株主の状況
【ロックアップ情報】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である株式会社トリムメディカルホールディングス、売出人である若松茂美並びに当社株主である名古屋中小企業投資育成株式会社、森雅徳、SINO CELL TECHNOLOGIES,INC.、友清彰、野上大介、森崎弘司、浦野晃義、桑原淑子、鈴木一哉、深田良治、志村洪三、山田一功、久保さやか、瀬川裕史、松峯寿美、菅原新博、岸宏吏、土山覚史及び森一正は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2020年7月07日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等は除く)を行わない旨合意しております。
幹事引受け株数と割合を調べた結果
幹事団 | 引受け株数 | 割合 |
野村證券(主幹事) | 730,300株 | 88.06% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 33,100株 | 3.99% |
SMBC日興証券 | 33,100株 | 3.99% |
東洋証券 | 8,200株 | 0.99% |
いちよし証券 | 8,200株 | 0.99% |
エース証券 | 8,200株 | 0.99% |
SBI証券 | 8,200株 | 0.99% |
※目論見の訂正事項発表後に引受け株数を記載、委託幹事は記載なし
上場承認後の直感的初値予想と仮条件後の予想!
第一弾⇒ 2,400円~3,500円
※ファーストインプレッション
第二段⇒ 仮条件発表後
※仮条件発表後
ステムセル研究所(7096)初値予想と市場コンセサンス
仮条件後に記載予定
ステムセル研究所(7096)IPOの自己評価と申し込みスタンス
ストックオプション期間 | 株数残 |
ストックオプションなし | -株 発行価格-円 |
ロックアップは90日間(2020年7月07日)になりロックアップ解除倍率はありません。ストックオプションもないため公開株数以外の株が流通する可能性は低そうです。
時価総額は東証データの上場時発行済み株式数の5,123,300株から算出すると想定価格ベースで約103.5億円になります。
野村證券主幹事が続き今回はヤバいと思ったら意外と良さそうなIPOでした。現時点では利益が出そうなので積極的に参加したいと考えています。思わぬ利益に化けそうな気がしています。
また4月に入ってもIPOが続いているためセカンダリー投資家の資金が枯渇する可能性があります。利益が出そうなIPOにだけ注力して申し込みを行いたいと思います!
IPO幹事や委託幹事を意外に引受ける前受け金不要証券⇒ むさし証券